スタッフブログ

2023.11.12更新


 
【内容】
妊娠され体の変調や生活習慣の相談をされる方で、歯周病のお話もよく出てきます。歯周病の詳しいお話をしてゆきます。是非参考にして下さい。

目次
・妊娠中は歯周病が悪化しやすいですか?
  ホルモンバランスの変化
つわり
妊娠性歯肉炎
妊娠性エプーリス
歯垢コントロールが重要
・歯周病がおなかの子供に与える影響
・歯科治療を受けられるタイミング
・安定期に入ったら一度歯科医院に
・まとめ

<h2>妊娠中は歯周病が悪化しやすいですか?</h2>
妊娠中は、体の変化によって、歯周病の原因となる細菌が増えたり、歯肉の炎症や出血が起こりやすくなったりします 。

<h3>ホルモンバランスの変化</h3>
妊娠中は、ホルモンバランスの変化によって、歯周病の原因となる細菌が増えたり、歯肉の炎症や出血が起こりやすくなったりします 。特に、妊娠中期から後期にかけては、プロゲステロンというホルモンの分泌量が増えて、血管の透過性が高まります。そのため、細菌に対する免疫力が低下したり、血流量が増えたりして、歯肉の腫れや出血が激しくなることがあります。

<h3>❶つわり</h3>
つわりは、妊娠初期におこる吐き気や食欲不振などの症状のことです。つわりは個人差がありますが、多くの場合は妊娠4〜5週目から始まり、妊娠12〜16週目頃に収まると言われています。
つわりによって口腔内ケアが充分に行えないことも多くあります。それによって、以下のような問題が起こる可能性があります。
❶―⑴歯ブラシを口に入れると吐き気を催すため、歯磨きがしづらくなる。
❶―⑵食欲がなくなって偏食になったり、甘いものや酸っぱいものを好んだりする。
❶―⑶嘔吐することで胃酸が口内に残り、エナメル質を溶かしたりする。
❶―⑷よだれが増えて口内がネバネバしたりする。
これらのことは、歯垢(プラーク)の増殖や付着の原因となります。つわりの時期は特に注意して、正しいケアを行う必要があります。妊娠中のつわりと歯周病のケア方法としては、以下のようなことが挙げられます。
❶―⑸体調が良い時にしっかりと歯を磨く。歯間ブラシやデンタルフロスも使ってプラークや歯石をしっかり除去する。
❶―⑹水分をこまめに摂る。口の中が乾燥すると細菌が増えやすくなるため、お水や無糖の飲み物を飲む。
❶―⑺ガムを噛む。唾液の分泌を促進する効果がある。ただし、キシリトールの含有率が高い歯科用のガムを選ぶ。

<h3>妊娠性歯肉炎</h3>
妊娠性歯肉炎とは、妊娠中に歯肉に炎症が起こることを指します。
妊娠性歯肉炎は一時的なもので、出産後には自然に治ることもありますが、放置すると歯周炎に進行する可能性もあります。

<h3>妊娠性エプーリス</h3>
妊娠性エプーリスとは、妊娠中に歯肉にできる良性の腫瘍のことです。妊娠中は女性ホルモンの分泌量が増えて、歯肉の血管の透過性が高まります。そのため、細菌に対する免疫力が低下したり、血流量が増えたりして、歯肉の炎症や出血が起こりやすくなります。これが妊娠性エプーリスの原因と考えられています。
妊娠性エプーリスは、主に妊娠初期から中期にかけて発症し、歯間の歯肉が腫れて赤くなります。触ると痛みや出血があることもあります。妊娠性エプーリスは、出産後に自然に小さくなるか消えてしまうことが多いですが、放置すると歯周病に進行する可能性もあります。

<h3>歯垢コントロールが重要</h3>
歯垢コントロールをし、歯周病の原因となる歯垢(プラーク)を減らしましょう。歯垢は、歯の表面に付着した細菌のかたまりで、食べ物や唾液と結合して増殖します。歯垢が石灰化すると歯石になり、さらに細菌の付着を促進します。歯垢や歯石に含まれる細菌が、歯茎や歯を支える骨に炎症を起こします。これが歯周病です。歯周病は、初期段階では歯茎の赤みや腫れ、出血などが見られます。これを歯肉炎と呼びます。歯肉炎が進行すると、骨が溶かされて歯周ポケットが深くなります。これを歯周炎と呼びます。歯周炎になると、歯がグラグラになったり、抜け落ちたりする恐れがあります。
毎食、歯を磨きましょう。歯磨きは、歯垢を物理的に除去する最も基本的な方法です。歯磨き粉や電動歯ブラシを使うと、より効果的に歯垢を落とすことができます。特に、歯間や奥歯などの磨きにくい部分に注意して磨きましょう。

<h2>歯周病がおなかの子供に与える影響</h2>
妊娠中の歯周病は赤ちゃんにも影響を与えることがわかっています。歯周病の細菌は血液や唾液を介して胎盤や羊水に入り込むことがあります。その結果、胎盤や羊水の感染や炎症を引き起こして、早産や低体重児のリスクを高めることがあります。

<h2>歯科治療を受けられるタイミング</h2>
妊娠中に歯科治療を受けることはできますが、妊娠時期によって注意点があります。一般的には、妊娠中期(妊娠16~28週)が治療を受けるのに最適な時期とされています。妊娠初期(妊娠1~15週)は、切迫流産の危険性があるため、緊急を要する治療以外は控える方が良いでしょう。妊娠後期(妊娠29~40週)は、治療台に仰向けになるとお腹が圧迫されやすく、負担が大きくなります。特に臨月に入るといつ陣痛が始まってもおかしくないので、治療は控えた方が安心です。
歯科治療を受ける場合は、必ず歯科医師に妊娠していることを伝えてください。体調が悪いときや姿勢が辛いときは無理をせず、日時を変更したり休憩したりしてください。

<h2>安定期に入ったら一度歯科医院に</h2>
安定期に入ったら一度歯科医院にて歯石除去を受けることをおすすめします。歯石は歯周病の原因となる細菌のかたまりで、歯ブラシでは取り除けません。歯科医院では専用の器具で歯石を落としてくれます。歯石除去の頻度は個人差がありますが、歯科医院でプロフェッショナルケアを受けることで、歯周病の予防にもなります。

<h2>まとめ</h2>
毎日の口内ケアが大切です。妊娠中は歯周病になりやすく、胎児にも悪影響を及ぼす可能性があります。体調が良い時にしっかりと歯を磨き、口内環境を改善することができます。お口の中の健康は全身の健康にも関係していますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

投稿者: 柏木歯科医院

2023.11.03更新

【内容】

先日、智歯(親知らず)が痛くて、プロサッカー選手がサッカーの大きな試合に出られなかったというニュースがありました。
大人の方でも智歯(親知らず)の痛みが出ると、
仕事や生活に大きな支障が出てしまうのを、よく目にします
智歯(親知らず)抜歯について気にされている方が多いと思い、今回お話させて頂きます。
是非参考にして下さい。

目次
・智歯(親知らず)抜歯とは何か?
・智歯(親知らず)抜歯した方がいいケース
・智歯(親知らず)抜歯しなくてもいいケース
・智歯(親知らず)抜歯のタイミングをのがすとどうなるか?
・智歯(親知らず)抜歯の際の合併症はあるか?
・智歯(親知らず)抜歯の流れ
・智歯(親知らず)抜歯の所要時間
・まとめ

<h2>智歯(親知らず)抜歯とは何か?</h2>
智歯(親知らず)抜歯とは、親知らずと呼ばれる第三大臼歯を抜く手術のことです。智歯(親知らず)は、口腔内の一番奥に生える歯で、10代から20代の間に生えてくることが多いです。真っ直ぐに生えないことや、歯肉や骨の中に埋まっていることが多くあります。周囲の歯や歯肉に炎症や感染を引き起こしたり、歯列矯正の障害になったりする可能性があります。そのため抜歯が必要になる場合があります。

<h2>智歯(親知らず)抜歯した方がいいケース</h2>
そこで、智歯(親知らず)を抜歯した方がいいケースについて、以下のようにまとめました。
<h3>智歯(親知らず)が横向きや斜めに生えている場合</h3>
この場合、智歯(親知らず)は手前の歯を押して歯並びを悪くしたり、歯肉や粘膜を傷つけたりする恐れがあります。また、智歯(親知らず)が完全に生えきらないで歯茎に覆われた状態になると、食べ物や細菌が溜まりやすくなり、痛みや腫れを引き起こす炎症を起こしやすくなります。重症化すると全身の症状や命に関わる危険性もあります。
<h3>智歯(親知らず)が虫歯や歯周病になっている場合</h3>
智歯(親知らず)は口の中の一番奥にあるため、歯磨きが行き届かないことが多くあります。そのため、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。虫歯や歯周病になってしまうと、智歯(親知らず)だけでなく隣接する第二大臼歯も影響を受けることがあります。虫歯や歯周病は放置すると進行してしまうので、早めに治療する必要があります。
<h3>智歯(親知らず)が噛み合わせに関与しない場合</h3>
智歯(親知らず)が噛み合わせに関与しないで対顎の歯肉を噛んでしまう場合もあります。これは、智歯(親知らず)が不要な負荷をかけていることを意味します。また、噛み合わせが悪いと食事や発音に支障をきたすこともあります。歯科矯正治療を受ける予定がある場合も、智歯(親知らず)が他の歯の動きを妨げる可能性があるので、抜歯することが推奨されます。

<h2>智歯(親知らず)抜歯しなくていいケース</h2>
智歯(親知らず)が生えてくると、歯並びや健康に悪影響を及ぼすことがありますが、必ずしも抜歯する必要があるわけではありません。智歯(親知らず)を抜かなくてもいいケースについて、以下のようにまとめました。
<h3>智歯(親知らず)が正常に生えている場合</h3>
智歯(親知らず)が真っ直ぐに生えてきて、噛み合わせや歯並びに問題がない場合は、抜かなくても大丈夫です。ただし、智歯(親知らず)は虫歯や歯周病になりやすいので、他の歯と同様にきちんと歯磨きをしてお手入れする必要があります。
<h3>智歯(親知らず)が埋まったままで問題がない場合</h3>
智歯(親知らず)が歯茎や骨の中に埋まっていて、炎症や痛みなどの症状がない場合は、抜かなくてもいいことが多いです。ただし、定期的にレントゲンやCTで智歯(親知らず)の状態をチェックする必要があります。

<h2>智歯(親知らず)抜歯のタイミングをのがすとどうなる?</h2>
智歯(親知らず)を抜歯しないで放置すると、以下のようなリスクがあります。
<h3>歯並びが悪くなる</h3>
智歯(親知らず)が手前の歯に圧力をかけることで、歯並びが乱れることがあります。これは、見た目だけでなく、噛み合わせや歯の健康にも影響します。
<h3>歯周病をひきおこす</h3>
智歯(親知らず)が歯茎に覆われた状態になると、食べ物や細菌が溜まりやすくなり、痛みや腫れを引き起こす炎症を起こしやすくなります。重症化すると全身の症状や命に関わる危険性もあります。
<h3>虫歯や歯周病になる</h3>
智歯(親知らず)は口の中の一番奥にあるため、歯磨きが行き届かないことが多くあります。そのため、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。虫歯や歯周病になってしまうと、智歯(親知らず)だけでなく隣接する第二大臼歯も影響を受けることがあります。
<h3>顎骨や神経に障害を与える</h3>
智歯(親知らず)が顎骨の中に埋まっている場合、顎骨の中で感染したり、顎骨を溶かしたりすることがあります。また、下顎神経に近い場合、神経を圧迫したり損傷したりすることがあります。これらは、顔のしびれや感覚障害などの重大な後遺症を引き起こす可能性があります。

<h2>智歯(親知らず)抜歯の際の合併症はある?</h2>
智歯(親知らず)抜歯にはいくつかの合併症が起こる可能性があります。今回、具体的な例を9つ紹介します。
①智歯(親知らず)が隣の歯や顎骨に近接している場合、抜歯時にそれらを傷つけたり、骨折したりする恐れがあります。
②智歯(親知らず)が完全に生えきらないで歯茎に覆われている場合、抜歯時に歯茎を切開したり、骨を削ったりする必要があります。これは出血や炎症を引き起こす可能性があります。
③智歯(親知らず)が上顎洞と交通している場合、抜歯時に上顎洞に穿孔したり、智歯(親知らず)が上顎洞内に迷入したりする恐れがあります。これは鼻から血液や水が漏れたり、上顎洞炎を引き起こしたりする可能性があります。
④智歯(親知らず)が下顎神経に近接している場合、抜歯時に神経を圧迫したり損傷したりする恐れがあります。これは唇や舌のしびれや感覚障害を引き起こす可能性があります。
⑤抜歯後には少量の出血が見られることがありますが、通常はガーゼを噛んで圧迫することで止まります。しかし、出血が数時間以上続く場合や、血液が唾液と混じって多く見える場合は、再度、歯科医院に連絡する必要があります。出血の原因としては、局所的な損傷や感染症のほか、全身的な血液凝固異常や抗凝固薬の影響などが考えられます。
⑥抜歯後には中程度から重度の疼痛(とうつう)が見られることがあります。通常は鎮痛薬や冷却法などで対処できますが、痛みが長引く場合や悪化する場合は、感染症やドライソケットなどの可能性があります。
⑦抜歯後には細菌や食べ物などが傷口に入り込んで感染症を引き起こす可能性があります。感染症の症状としては、発熱や腫れ、膿の排出などが見られます。感染症を予防するためには、抜歯前後に抗生剤を服用したり、抜歯後には清潔なガーゼで傷口を保護したり、強くうがいをしないようにしたりする必要があります。
⑧ドライソケットとは、抜歯後に傷口にできる血の塊(血餅)がなくなってしまい、骨が露出した状態になることです。これは抜歯後の痛みや腫れを長引かせる原因になります。ドライソケットの原因としては、抜歯時の侵襲や炎症、感染症、喫煙などが考えられます。ドライソケットの治療としては、傷口に麻酔薬や抗菌薬を含んだ詰め物を入れたり、鎮痛薬を服用したりすることがあります。
⑨顎骨壊死とは、歯茎の組織から顎骨が露出した後にその部分の骨が死んでしまう病気です。これは痛みや歯の動揺、膿の排出などを引き起こします。顎骨壊死の原因としては、抜歯時の損傷や感染症のほか、頭頸部への放射線療法やビスホスホネート系薬剤の使用などが考えられます。顎骨壊死の治療としては、損傷した骨の一部を削り取ったり、抗菌薬を服用したりすることがあります。

<h2>智歯(親知らず)抜歯の流れ</h2>
まず、レントゲンやCTなどで智歯(親知らず)の位置や形態を確認し、抜歯の必要性や方法、リスクなどを説明します。
次に、智歯(親知らず)の周りを消毒し、智歯(親知らず)の周りの歯茎に麻酔の注射をして、痛みや出血を抑えます。
その後、歯と顎の骨に手用器具を入れ、力をかけて歯を脱臼させてから、歯を抜きます。
智歯(親知らず)が横向きや斜めに生えている場合は、歯茎を切り開いたり、骨を削ったりする必要があります。
智歯(親知らず)が完全に生えきらないで歯茎に覆われた状態になる場合は、食べ物や細菌が溜まりやすくなり、痛みや腫れを引き起こす炎症を起こしやすくなります。 この場合は、歯茎を切り開いて抜歯します。
歯を抜いた後、傷口に残っている「膿の袋」や「不良な組織(肉芽組織)」を取り除きます。
最後に、傷口にガーゼを当てて止血します。
歯茎を切り開いた場合や縫合が必要となった場合には、歯茎を糸で縫います。

<h2>智歯(親知らず)抜歯の所要時間</h2>
智歯(親知らず)抜歯にかかる所要時間は、抜歯する歯の位置や状態、抜歯の方法などによって異なります。
・歯が真っ直ぐに生えていて、抜歯が困難になるような理由がない場合は、抜歯自体にかかる時間はおよそ 10~15分 ですが、麻酔から抜歯後の消毒の時間まで トータルでは30分から1時間 が一般的です。
・横向きや斜めに生えている場合や、歯茎に覆われている場合は、歯茎を切り開いたり、骨を削ったりする必要があります。この場合は、抜歯にかかる時間は 30分から1時間以上 かかる場合もあります。
・顎骨の中に埋まっている場合や、歯根が骨に癒着している場合は、さらに難易度が高くなります。この場合は、抜歯にかかる時間は 1時間以上 かかることも多いです。

<h2>まとめ</h2>
智歯(親知らず)抜歯後は痛みや腫れが生じることがありますが、痛み止めや冷却などで対処できます。抜歯後の注意点としては、傷口を清潔に保つことや、激しい運動や飲酒などを控えることなどがあります。
智歯(親知らず)は、正常に生えていても問題が起こりやすい歯です。智歯(親知らず)の状態によっては、抜歯した方が健康や美容に良い場合もあります。智歯(親知らず)抜歯について悩んでいる方は、歯科医院で相談してみてください。

投稿者: 柏木歯科医院

2023.10.28更新





今回のテーマは歯磨きをすると出血するのはなぜ?についてです。


みなさんは、歯磨きをするときに出血することはありますか?
しばしば耳にするように、歯磨きをしたときに出るのは悪い血なので、出し切るように歯磨きをしていきましょう!という話がどこかであるかもしれません。

今回は、その真意となぜそのように言われるようになったかについて説明していきたいと思います。

歯磨きをする際に出血する原因はいくつかあるので、順に紹介しましょう。

目次
・最も多い出血原因は歯ブラシと磨き方にあり
歯ブラシで出血する事例
対処法
歯ブラシの適正な使用と定期的な検査を
・歯ブラシ以外の要因
歯由来の腫れやできもの
糖尿病などの全身疾患

<h2> 最も多い出血原因は歯ブラシと磨き方にあり</h2>
まず、歯みがきについてですが、歯ブラシを正しく使えているでしょうか?
<h3> 事例を紹介</h3>
「歯ブラシが原因」の場合について、3つの事例からお話していきます。

1.歯肉炎にかかっている:歯肉が腫れたり赤くなったりすることがあり、それを知らずに歯磨きでそこをゴシゴシ刺激してしまうことで出血が起こります。
2.硬い歯ブラシによる過剰な力加減:利き腕で歯磨きをする際に力を入れすぎたり、ブラシの硬さが合わなかったりすると歯肉を傷つけ、出血が起こります。
3.歯ブラシの使い過ぎ:歯ブラシを往復運動で使用したり、ブラシの毛先が緩んでいたりすると歯肉を傷つけ、出血が起こります。

<h3>対処方法 </h3>
対処方法としては以下のようなことがあります。
1.歯肉炎の改善
歯ブラシや歯間ブラシ、うがい薬、または歯科医院でのクリーニングなどで炎症を抑え、症状の改善を図ることが大切です。
2.歯磨きの力加減の調整
歯ブラシの毛先を軽く当て、歯肉の表面を優しく磨くように心がけましょう。また、ブラシの硬さも適切なものを選びます。
3.歯ブラシの選び方
一人一人のお口の形や環境にあった歯ブラシがあります。毛の硬さや柔らかさ、毛束の多さ、柄の長さだったり手が不自由な人向けの持ち手の太い歯ブラシなどがあります。歯科医院で歯科医師や歯科衛生士さんに、自分にあった歯ブラシを相談して一緒に選んでもらいましょう。


<h3>歯ブラシの適正使用と定期的な検査を</h3>
正しい歯磨き方法を守りつつ、歯ブラシを使用する回数や期間を適切なものに調整しましょう。歯ブラシは毛先が開いてしまうと交換の時期のお知らせです。お家にある歯ブラシ...見てみるとお祭りのボンボンのように毛が開いてしまっていませんか?歯みがきの頻度については個人差がありますが、一般的には、1日2〜3回、朝起きたときと夜寝る前、食後での歯みがきが推奨されています。 また、出血が頻繁に起こる場合は、歯科医師に相談することが望ましいです。

<h2>歯ブラシ以外の要因</h2>
正しい歯ブラシができたら、次は単純な歯ブラシ以外での出血について探りたいと思います。
こちらに当てはまる方は、深刻度が高まります。原因は大きく2種類に分かれます。
それは歯由来の原因に加え、一見すると歯に関係なさそうな疾患が原因となるケースに分別されます。


<h3>歯由来のもの</h3>
これは主に歯の周りの衛生状態、すなわち歯周ポケットなどに長い間溜まった汚れが挙げられます。


代表的な例としては「歯周病」があります。
歯周病、かつては歯槽膿漏などと呼ばれていましたが、歯と歯ぐきの境目に歯周病の菌がたまり、その汚れによって歯ぐきが腫れ、歯を支える骨が溶けたり炎症によって出血をしてしまうことが原因です。あまりに汚れが溜まってしまっていると、汚れや菌が歯ぐきの内側に入り込み骨を溶かし、歯がグラグラしてしまいます。強い口臭が気になる場合も疑わしいです。

年配の方に多いこの症状を治すためには、歯科医院での歯周病の治療と的確なセルフケアが一番大事になってきます。この場合はまず先に歯科医院で歯周病や根の治療、抜歯を行いましょう。


歯周病の他にも該当する場合がこちら。
例えば、親知らずの周囲が炎症を起こしていると、周りの歯ぐきが腫れて触ると痛みが出ます。これを「智歯周囲炎」と呼びます。そしてそこを歯磨きすると出血する事があります。
できものの代表的な例は口の中にできるイボや偏平苔癬とよばれる口の中に生える苔だったり、場合によっては悪性腫瘍、いわゆる癌などが挙げられます。

このようなできものは口の中で膨れ上がったりすると間違えて咬んでしまったり、表面がデコボコしているために歯磨きをすると毛やブラシでつついたり引っ掻いてしまい出血する事があります。

ただしこのようなできものは口内炎と判別がしづらく、数日しても治らないな、と思った場合にはすぐに歯科医院などの専門機関で相談していただくことをオススメしています。

<h3>糖尿病などの全身疾患</h3>
対して、疾患などの体の内側が原因のものについてはどうでしょうか。
代表的な例としては、いわゆる「全身疾患」があげられます。
糖尿病のほか、血液の中に血小板と呼ばれる、怪我をしたときなどにかさぶたの元となるような成分が少ないといった病気のある方は歯ぐきから自然に、あるいは歯磨きで出血することがあります。またこのようなケースでは自然には治りも悪いです。

少しでも、おかしいな?と思ったらまずはお近くのクリニックなどで検診をうけてみましょう。特に体の健康診断などご無沙汰な方は、一緒に尿検査や血液検査などを受診されることをオススメします。 歯科医院まで出血が気になってこられる患者さんの中にも、稀に歯の治療の前に一般クリニックでの検査をご紹介する場合もございます。


<h2>まとめ</h2>
このように歯磨きをする際に出血する原因について、様々な事例をご紹介しました。
・出血される方の多くの場合、まず歯ブラシと磨き方を見直す必要があります。これをきっかけに歯医者さんでクリーニングを受けてみましょう。
・腫れやできものがある場合はセルフケアに限界があるため、一度診療がオススメ
・全身疾患が原因の場合もあり

なにかおかしいな?という事があったときの為に予防と早期発見・早期治療が一番です。
そのためには自己判断に頼らず、専門家の目を通してみるのが一番ですので、1年に1回以上は定期的に歯医者さんに通い、お口の中をチェックしてもらってはいかがですか?

投稿者: 柏木歯科医院

2023.10.20更新

 

【目次】
歯並びの悪さの種類
顎と歯の大きさが不調和な場合
上顎と下顎の位置が不調和な場合
二つの不調和が合わさったもの
歯並びの悪さからくる問題点
顎と歯の大きさの不調和による歯並びの問題点
審美的な問題点
プラークコントロールが不良
治療の困難性
顎の位置の不調和による歯並びの問題点
審美的な問題点
咀嚼(そしゃく)の問題点
歯と顎関節への悪影響
まとめ


【内容】

<h1>歯並びが悪いとどうなるの?</h1>
鏡や写真を見た時、思わず自分の口元が気になったり、歯並びが悪いと思ったりしたことはありませんか。歯並びは一つの個性です。ですが、歯並びが悪いままだと、個性とは別にデメリットが生じることがあります。今回は、歯並びが悪いままだと、どんな悪影響があるのか説明します。

<h2>歯並びの悪さの種類</h2>
「歯並びが悪い」と言っても、歯並びの悪さにも種類があります。そして、それぞれによってデメリットや注意点は異なります。まず、「歯並びの悪さ」の分け方について説明します。

<h3>顎と歯の大きさが不調和な場合</h3>
一つ目は、歯が綺麗に整列していないものです。これは、歯の土台となる顎と歯の大きさの不調和が原因で起こります。顎の骨が小さく、歯が並ぶ隙間がない場合、生えてくる歯は狭い隙間から生えてこなければなりません。そのため、狭い隙間から生えるために、歯が捻れて生えてきたり、歯が前後の歯と重なって生えてきたりします。その結果、歯並びはガチャガチャとした複雑に入り組んでいるようになります。
また、歯と歯の間に隙間がある場合も、この顎の骨と歯の大きさの不調和が原因です。通常の顎よりも大きいため、歯が生えてきても隙間が空いた状態のままになります。
このように、顎と歯の大きさが不調和な場合は、通常矯正治療だけで治療を行います。

<h3>上顎と下顎の位置が不調和な場合</h3>
二つ目は、上顎と下顎の顎の位置に不調和がある場合です。この場合、歯は一見綺麗に並んでいるように見えます。しかし、噛み合わせてみると大きく出っ歯だったり、受け口だったりします。
これは、上顎と下顎の位置が適正でないことから起こります。上顎に対して、相対的に下顎が出ていれば受け口、下がっていれば出っ歯や顎なしになります。
また、噛んだときに奥歯だけが噛んでいて、前歯に隙間が生じる開咬(かいこう)もこれの一部です。
この場合には、通常の矯正治療だけではなく、顎の手術なども治療の選択肢となります。

<h3>二つの不調和が合わさったもの</h3>
顎と歯の大きさ、そして上顎と下顎の2つの不調和が合わさったものです。歯も綺麗に並んでおらず、噛み合わせた時の顎の位置関係も適正でない場合です。

<h2>歯並びの悪さからくる問題点</h2>
それぞれの場合で、気をつけることは異なるため、分けて説明します。
<h2>顎と歯の大きさの不調和による歯並びの問題点</h2>
<h3>審美的な問題点</h3>
顎の骨と歯の大きさに不調和があるため、歯が綺麗に並ぶことができません。特徴的なのが、八重歯です。八重歯は犬歯ですが、両隣の歯が先に生えてくるため、生える隙間がない場合、表面に飛び出て生えてきます。このような歯並びの場合、審美的な問題が出ます。

<h3>プラークコントロールが不良</h3>
また、歯と歯が重なっている場合、重なった部分の歯磨きが難しくなります。そのため、どんなに丁寧に歯磨きをしても、プラークを落とすことができず、結果としてう蝕や歯周病に罹る可能性が高まります。

<h3>治療の困難性</h3>
このような歯並びの場合には、う蝕や歯周病の治療も難しくなります。歯が重なっていることで、器具が届かない場所ができてしまうため、治療がどうしても中途半端になってしまいます。
精度の高い治療が難しい場合、治療後の予後が不良になることもあり、歯の寿命自体を短くしてしまう可能性があります。

<h2>顎の位置の不調和による歯並びの問題点</h2>
<h3>審美的な問題点</h3>
顎の位置が不調和な場合、口を開けなくても下顎が下がって顎がないように見えたり、受け口と言ったように不調和が目立ちます。これが審美的な問題となります。

<h3>咀嚼(そしゃく)の問題点</h3>
極端な受け口や出っ歯、または上下の歯を噛み合わせた時に上下の歯の間に隙間ができる開咬の場合、前歯で食べ物を噛み切る事ができません。そのため、普段の食事では奥歯を使ってご飯を食べます。日常的には問題ないですが、人よりも咀嚼回数が少なかったり、咀嚼不良のまま食事を摂取するため、消化不良となります。
しっかり噛んでご飯を食べることが、認知症予防にもなるため、健康寿命を考えた場合にはしっかり噛める口の中を作っていくことが大切です。

<h3>歯と顎関節への悪影響</h3>
上顎と下顎がバランスよく当たらないため、どうしても前歯や奥歯など部分的な場所への負担が大きくなります。そのため、負担のかかる歯に痛みが出たり、歯の一部が耐えきれず割れてしまったりすることがあります。また、アンバランスな状態は顎の関節にも影響を与えることがあります。口を大きく開けた時などに、顎の痛みや引っ掛かりを感じ開けられない、といった症状が出ることがあります。

<h2>まとめ</h2>
今回は、歯並びが悪いままだとどうなるのかを説明しました。歯並びの悪さは、見た目の問題だけではありません。長期的に見た時に、歯の寿命や、顎関節症などの病気の出現に影響します。また、しっかりと噛めない場合、認知症のリスクが上がるという報告もあります。もしもご自身や子供の歯並びが気になる場合には、矯正治療などを検討されてみてはいかがでしょうか。現在の矯正治療は以前より進化しており、昔のように長い間金属のワイヤーを付けているだけではなく、患者の負担が少ない目立たないマウスピース型の矯正治療もあります。
もし機会があれば、歯科医院を受診し相談してみてはいかがでしょうか。

投稿者: 柏木歯科医院

2023.10.16更新


こんにちは
多くの方が、歯が白く輝いている状態をお望みになります。
歯を白くするのは審美歯科の得意とするところですが、その方法は一つではなく、実はいろいろあります。
今回は、歯を白くする方法について、歯を削るか削らないかに分けて、ご紹介します。
<h2>歯を削らずに白くする方法</h2>
まず、歯を削らずに白くする方法からご説明します。
<h3>ホームホワイトニング</h3>
ホームホワイトニングは、マウスピースにホワイトニングジェルを入れて、ご自宅でご自身でしていただくホワイトニングです。
ご自身でしていただくといっても、全ての工程をご自身でというわけではなく、初回のマウスピースの製作は歯科医院で受けていただく必要があります。
ホームホワイトニングは、歯が白くなるまでに時間がかかりますが、一度白くなると、効果がとても長持ちするのが利点です。
<h3>オフィスホワイトニング</h3>
オフィスホワイトニングは、歯科医院で受けていただくホワイトニングです。
オフィスホワイトニングは、即効性が高く、早い人ではその日のうちに効果を実感していただけます。
反面、効果が長持ちしにくく、ホームホワイトニングほど、長い間白さをキープすることができません。
<h3>デュアルホワイトニング</h3>
デュアルホワイトニングは、ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングの両方を同時に進めるホワイトニングです。
ホームホワイトニングの利点である長持ちするところと、オフィスホワイトニングの利点である即効性という両方の利点が得られます。
反面、2種類のホワイトニングを同時に進めるので、治療費が高いのが難点です。
<h3>ウォーキングブリーチ</h3>
ウォーキングブリーチは、歯の内側の空間である根管の中にホワイトニングジェルを流し込み、歯の内側から歯を白くするホワイトニングです。
この方法は、ホワイトニングジェルを作用させるのが、根管なので、歯の神経がなくなっている歯にしか適用できません。
<h3>歯のマニキュア</h3>
歯のマニキュアは、指にマニキュアを塗るように、歯の表面に白いプラスチック系の材料を貼り付けて歯を白くする方法です。
貼り付けるだけなので、1日でできますし、銀歯も白くすることができます。
色に不満があったとしても剥がせば元に戻ります。
ただし、歯のマニキュアは、1~3ヶ月ほどで剥がれて取れてしまうのが難点です。
セラミッククラウンなど、一部のケースではおすすめできないことがあります。
<h3>ノンプレップベニア</h3>
ノンプレップベニアは、歯を削らずに、歯の表面にセラミックの薄いカバーを専用の接着剤で貼り付けて歯を白くする方法です。
この後、紹介するポーセレン・ラミネートベニアとよく似ていますが、ノンプレップベニアは歯を削らないところに違いがあります。
歯を削らないので、歯を傷めることがないのが利点ですが、フィット感ではポーセレン・ラミネートベニアの方が優れています。
<h2>歯を削って白くする方法</h2>
歯を削って白くする方法は、歯の色だけでなく、歯の形も同時に整えられます。
<h3>ポーセレン・ラミネートベニア</h3>
ポーセレン・ラミネートベニアは、歯の最も表面部分であるエナメル質部分だけを薄く削り、セラミックのカバーを貼り付けて歯を白くする方法です。
歯のエナメル質部分を削るだけなので、歯がしみることもありません。
変色した歯を白くするだけでなく、矮小歯のように小さな歯の形もきれいに整えることができます。
ただし、薄いセラミックのカバーなので噛み合わせの力には耐えられませんから、噛み合う部分や矯正治療が必要なほどの歯の位置のずれがある場合には使えません。
<h3>陶材焼付鋳造冠(メタルボンド)</h3>
セラミッククラウンは、セラミック材料で作られたクラウンです。
セラミック材料は、色合い、光沢感のいずれも本物の歯と近いので、本物の歯と見紛う仕上がりが得られます。
ただ、セラミックは割れやすいのでそのままでは利用しづらいものでした。
そこで、セラミックの内側を金属で補強して、セラミックの弱点を解消したのが、陶材焼付鋳造冠です。
金属を使うといっても、外側に見えている部分は内側の縁のあたりのごく一部だけなので、まず見えません。
<h3>ジルコニア・オールセラミッククラウン</h3>
陶材焼付鋳造冠は、優れたセラミッククラウンですが、金属を使う以上、セラミックの持つ光の透過性という優れた性質が損なわれてしまいます。
そこで、近年内側を金属に代えてジルコニアというセラミックで補強し、全てセラミックで作られたジルコニア・オールセラミッククラウンが登場しました。
ジルコニア・オールセラミッククラウンなら、金属材料を一切使わないので、セラミックの持つ光の透過性が最大限いかせます。
このため、ジルコニア・オールセラミッククラウンは、文字通り本物の歯と同じくらいの仕上がりを有しています。
また、歯科用金属にアレルギーのある方にも安心して使っていただけます。
<h3>e-max</h3>
E-maxは、二ケイ酸リチウムガラスというガラス系セラミック材料で作られたセラミッククラウンです。
ガラス系というだけあって、光の透過性は大変優れています。
こちらも、金属は一切使いません。
ジルコニア・オールセラミッククラウンは、内側のジルコニアと、外側のポーセレンという二層構造になっていることが多いですが、e-maxは、すべて二ケイ酸リチウムガラスで作られています。
<h2>まとめ</h2>
今回は、歯を白くする方法についてご紹介しました。
歯を削らずに白くするには
①ホームホワイトニング
②オフィスホワイトニング
③デュアルホワイトニング
④ウォーキングブリーチ 
⑤歯のマニキュア
⑥ノンプレップベニア
歯を削って白くする方法は
①ポーセレン・ラミネートベニア
②陶材焼付鋳造冠(メタルボンド)
③ジルコニア・オールセラミッククラウン
④e-max
などがあげられます。
いずれの方法にも利点や難点がありますので、ご自身のご希望に沿ったものを選ぶことが大切です。
当院は、これら歯を白くする方法の専門知識や治療経験の豊富な歯科医院です。
もし、歯を白くしたいとお考えの方は、当院でご相談ください。

投稿者: 柏木歯科医院

2023.10.06更新


【テーマ】

歯科医院の選び方


目次
・選ぶポイント
通いやすさ
治療内容(受けたい治療が決まっている)
先生や医院の雰囲気
料金
・避けたほうが良さそうなポイント
予約のとりやすさ
・まとめ
 
<h2>歯科医院の選び方</h2>
皆さんはどのようにして通う歯科医院を決めていらっしゃいますか?
今やコンビニより多くある歯科医院、ご自分にあうところを探すのもなかなか大変かと思います。
お口の中というご自分では見えないところなので歯科医院で治療の説明をされてもなかなかピンとこない方も多く、歯科医院を転々とされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

また歯科医師の技術を患者さんの目線で判断するのはとても難しいです。
例えば
銀歯などを作るのに歯型をとりますが、何度か取り直したとします。

それは単純に下手でうまくとれなかったのでしょうか、
それとも専門家としてのこだわりで納得できるまで取り直したのでしょうか。

また歯石をとる時に痛かったから、出血したから下手だという方がいらっしゃいますが、本当にそうなのでしょうか?

歯ブラシをしていてちくちくとした痛みを感じたり、出血したことはありませんか?歯肉の状況によっては歯ブラシといったものでも痛みを感じたり出血するのです。

必ずしも下手だからだとは限りません。

あくまでも一例ですが、技術の評価の難しさを理解して頂けたのではないでしょうか。

ではどこを基準に選べばいいのでしょう。歯科医師の目線でかかりつけの歯科医院を選ぶ時の参考になればと書かせて貰いました。少しでも参考になれば嬉しいです。

<h2>選ぶポイント</h2>
いくつかありますが、通いやすさ、受けたい治療が決まっているか、先生や医院の雰囲気、料金などがあります。
細かくみていきましょう。


<h3>通いやすさ</h3>
歯科医院で虫歯と言われたことはありませんか?虫歯といっても1度で治る小さなものから数回かかる大きなものまで様々です。

また噛み合わせが狂ったりするのを防ぐためにも1度にあちらこちらの虫歯を治療するのが難しいこともあります。また治療の途中で通院をやめてしまうと悪化してしまうことも多いので、最後まで通院をしてきちんと最後まで治すということがとても大切になります。

歯のクリーニングと検診が必要にもなってきますから、定期的な通院も必要になってきます。

そのため、ご自分にとって通いやすい場所というのは選ぶ時の大切なポイントのひとつになります。

通いやすい場所としてはご自宅の近く、会社の近く、また行きたい時間に行けるのかということで診療日と診療時間は確認して頂くと通いやすいかのイメージが湧きやすいかと思います。


<h3>治療内容(受けたい治療が決まっている)</h3>
例えばインプラントをしたい、矯正をしたい、など受けたい治療が決まっている場合です。

その受けたい治療を扱っているかの確認が必要です。
なぜなら扱っていない医院だと、当然その治療を受けることができないからです。虫歯治療、歯周病治療などでしたら基本的にはどこの歯科医院でもやっているかと思います。
また医院によっては保険医療機関の登録をしておらず、虫歯の治療も含めてすべて自由診療つまり自費でのみ行っているところもあります。そういった治療を希望される方はそういう医院かを確認する必要があります。

医院の看板やホームページに記載があると思いますので、そちらを確認して受けたい治療をやっているかを確認しましょう。

<h3>先生や医院の雰囲気</h3>
これは実際に1度行ってみないとわからないかもしれませんが、医院の雰囲気は大切です。忙しすぎて殺伐とした雰囲気の歯科医院だとリラックスして治療を受けられません。

ただでさえ歯科治療というのは緊張するものです。
緊張すると体がこわばり、つまり筋肉も収縮します。

そうすると歯科医院での麻酔や医科での予防接種といった注射がわかりやすいかと思いますが、痛みを感じやすいのです。

また説明をきちんと行ってくれるかというのも大切です。きちんと説明をされても恐いのが歯科治療です。それなのに、わけもわからずいきなり削られたりすると恐くてたまらないのが当然です。

伝えると伝わるは違います。歯科医師は説明したつもりでも患者さんにはよくわからないということもあります。先生がわかりやすく説明してくれるかもとても大切ですが、患者さんのほうでも疑問に感じたことは質問しましょう。そのため質問しやすい先生であるかということも大切かと思います。

できるだけ自分がリラックスして安心できる雰囲気の歯科医院や先生をおすすめします。

<h3>料金</h3>
保険での治療でしたらどこで診てもらっても保険点数は同じになるので、料金はかわりません。ただし自費診療は違います。

各医院ごとにお値段を設定できます。
例えば銀歯を白くしたいという場合、扱っている素材にも差がありますし、お値段にも差があります。

特にインプラントでは時々びっくりするくらいお安い価格なことがあります。
過去の例では
・CTを撮らない
・新人がインプラントをする
・聞いたことのないメーカーのものを使用する
などの理由がありました。

相場の価格というものがありますから、それよりあまりにもお安いものは避けたほうが無難かと思います。
クリニックの努力の場合もあるので、値段について疑問に思った場合は先生に相談してみてください。

<h2>避けたほうが良さそうなポイント</h2>
<h3>予約のとりやすさ</h3>
先程お伝えした通いやすさに準ずるかとは思いますが、予約のとりやすさも大切かと思います。

行きたい日を複数あげても全て断られるということもあるようです。
あまりにも予約がとりにくいと急な予定で予約を変更するとかなり先になってしまって心配というお声も聞きます。

もちろん予約がとりにくい医院はそれをわかってますから間隔があいても問題ないように対応してはいますので、基本的には問題ありません。

しかし、歯が突然痛くなってしまうということもあります。そういった場合にも予約がとれない歯科医院もあります。痛くて眠れないから診て欲しいと予約しようと電話したところ1週間後と言われたそうです。

お子さんが転んで顔をぶつけ、口から血がだらだら出ているのに予約は10日後と言われたそうです。あまりにも予約がとりにくい歯科医院は緊急時にも予約がとれない可能性があります。予約がとりにくくても緊急時、優先して予約をとってくれるところもありますから一概には言えませんが予約がとりにくすぎるところはあまりおすすめしません。

あまりにも予約がとれなさすぎると通うのが先伸ばしになって行くのが億劫になってくることもあります。だいたい5-10日に1度くらい複数の候補日の中で予約をとれるところがあるところが通院しやすいのではないでしょうか。


<h2>まとめ</h2>
通いやすく、ある程度の予約のとりやすさがあること。また歯科医院がリラックスできる雰囲気か、信頼できそうな先生かということ。料金が相場から極端に離れすぎていないか。
特にこの点が大切かと思います。歯科医院選びの参考になれば嬉しいです。

投稿者: 柏木歯科医院

2023.09.29更新

 

【ブログ内容】
「歯ぎしり」とは、寝ているときや無意識のうちに強いアゴの力でギリギリ歯と歯を擦り合わせることです。歯科では歯ぎしりのことを「ブラキシズム」と呼んでおり、いくつかの種類に分かれています。
歯ぎしりをする理由は明確には解明されていませんが、ストレスや噛み合わせが大きく関わっていると考えられています。
歯ぎしりを放置すると、顎関節症や歯が割れるなど、口の中にさまざまな症状が現れてきます。歯ぎしりを自覚していたり、誰かに指摘されたら、放置せずに歯科医院を受診しましょう。今回は歯ぎしりの原因とその治療法について説明していきます。

目次
・歯ぎしり(ブラキシズム)の種類
グラインディング
クレンチング
タッピング

・歯ぎしりの原因
ストレス
歯並び、噛み合わせ

・歯ぎしりの症状
歯の症状
骨の症状
顔まわりの症状

・歯ぎしりの治療法
噛み合わせ、歯並びの治療
マウスピース
筋肉マッサージ
ボトックスによる治療

<h2>歯ぎしり(ブラキシズム)の種類</h2>
歯ぎしりの種類は大きく分けて3つあります。
<h3>グラインディング</h3>
最も一般的なブラキシズムの種類です。上下の歯を前後左右に擦り合わせ、ギリギリと音がするのが特徴的です。歯が大きく削れたりすり減ったりしてしまうタイプのブラキシズムです。
<h3>クレンチング</h3>
上下の歯に力を入れて強く噛み締め、食いしばりをするタイプのブラキシズムです。音がしにくいため、周囲の人にはあまり気づかれません。クレンチングをしている方は噛む筋肉が肥大して、顎が発達しているのが多くみられます。
<h3>タッピング</h3>
上下の歯をカチカチとぶつけ合うブラキシズムです。比較的頻度が少ないタイプです。

<h2>歯ぎしりの原因</h2>
<h3>ストレス</h3>
歯ぎしりの原因で最も多いといわれているのがストレスです。ストレスに対する生体の防御反応としての生理的な現象としてブラキシズムをするということが明らかになってきました。ストレスが原因で無意識に顎の筋肉が緊張しているということが多くみられます。

<h3>歯並び、噛み合わせ</h3>
虫歯を放置していたり、とれた詰め物をそのままにしていたりといった噛み合わせの問題があることで、使う顎の筋肉のバランスが不安定になり歯ぎしりを引き起こすことがあります。また、歯並びが原因で顎に不均衡な力がかかることも多いです。

<h2>歯ぎしりの症状</h2>
<h3>歯の症状</h3>
歯に現れる症状としては、歯に大きな力がかかることにより詰め物が取れたり、壊れたりすることがあります。また健康な歯が割れてしまったり、歯を支える根っこの部分に応力がかかって根元がくさび状に欠けてしまうこともあります。応力が大きくなると歯の根っこを支えている「歯根膜」という繊維に炎症が起こり、噛むと痛いといった症状が出ることもあります。

<h3>骨の症状</h3>
歯ぎしりを長期間続けていると、口の中の骨に持続的な力が加わり、骨が膨らんでくることがあります。まるで歯ぐきが腫れているように見えますが、歯ぐきの下の骨が異常に発達してできたもので、骨隆起といいます。

<h3>顔まわりの症状</h3>
歯ぎしりは顔まわりの噛む筋肉を通常以上に使っている状態なので、肩こりや頭痛を引き起こすことがあります。また顎の噛む筋肉である咬筋が異常に発達しやすいので、いわゆるエラが貼っている状態になりやすいです。

<h2>歯ぎしりの治療法</h2>
<h3>噛み合わせ、歯並びの治療</h3>
噛み合わせの不調や歯並びが原因の歯ぎしりは、それらを治療して原因を取り除くことができれば治ります。未治療の歯を治療したり、歯列矯正の治療をすることで大きく改善することができます。

<h3>マウスピース(ナイトガード)</h3>
マウスピース、特に寝ている間に使用するナイトガードをつけることで、歯と歯がぶつかって削れたり欠けたり、詰め物や被せ物が壊れるのを防ぐことができます。また、顎関節症が改善したり、噛む筋肉の緊張がほぐれたりする効果もあります。マウスピースにもさまざまな種類があり、患者様に合わせてお作りしておりますので、ぜひご相談ください。

<h3>筋肉マッサージ</h3>
噛むときに使っている筋肉は大きいもので咬筋、側頭筋があります。歯ぎしりで凝り固まったこれらの筋肉をマッサージでほぐすこともとても効果があります。小さな円を描くように、少し痛気持ち良いぐらいがちょうど良いです。マッサージは気づいた時にご自身で実践することができますし、筋肉をほぐすので小顔効果も期待できます。

<h3>ボトックスによる治療</h3>
ボトックスとは、ボツリヌストキシンというタンパク質が主成分で、筋肉を弛緩させる効果があります。しわ取りなどで使われる比較的有名な治療ですが、歯科では歯ぎしりや食いしばりの治療に使われています。発達した咬筋を弛緩させることができるので、小顔効果もあります。効果の持続力は個人差がありますが、約半年となっています。永続的な効果はありませんので、定期的に治療をしていただくことでより持続時間が長くなり、改善していく傾向にあります。

<h2>まとめ</h2>
いかがでしたか?今回は歯ぎしりの原因とそれによって引き起こされる症状、治療法について簡単に説明いたしました。歯ぎしりの原因はさまざまあり、患者様ごとに最適な治療法も異なっています。いくつかの治療法を提示いたしますので、歯ぎしりで悩んでいる方はぜひ当院にご相談ください。

投稿者: 柏木歯科医院

2023.09.22更新

 

【ブログ内容】
歯磨きをしているときに急に歯ぐきから出血してきたら驚きますよね。実は歯磨きをしている時に出血することの原因は歯ぐきの炎症によるものが多いです。
健康な歯ぐきだと、多少強い力でブラッシングしただけでは歯ぐきから出血することはほとんどありません。

歯ぐきからの出血があると、歯ぐきを刺激しないようにと歯磨きをやめてしまったり、歯磨きの頻度を減らしてしまう患者様がいらっしゃいますが、それは逆効果になってしまいます。歯磨きの頻度を減らすことで汚れがますます除去できないので、さらに炎症が進行してより出血しやすい状態になってしまうのです。

今回は歯磨きをしたときに出血する理由と、出血してしまったときにどうすれば良いかを説明します。

目次
・歯磨きで出血する原因
歯肉炎
歯周病
全身的な原因があるもの

・出血してしまったら
かかりつけのクリニックに行く
セルフケアをしっかりする
定期的なメンテナンス

・まとめ

<h2>歯磨きで出血する原因</h2>
<h3>歯肉炎</h3>
歯肉炎の主な原因は、歯磨きで磨き残した歯垢(プラークともいいます)、歯石です。歯垢は磨き残しが歯の表面に付着して細菌が繁殖したものです。歯石は歯垢が石灰化して固まったものです。これらの歯垢、歯石は歯の表面だけでなく、歯と歯ぐきの間にも溜まっていきます。歯垢、歯石が溜まったままでいると、繁殖している細菌が歯ぐきに悪さをして、歯ぐきに炎症を起こします。これが歯肉炎です。

<h3>歯周病</h3>
歯周病の原因も歯肉炎と同じで歯垢、歯石ですが、歯肉炎がさらに進行した状態のことをいいます。歯肉炎は炎症が歯ぐきにとどまっていますが、歯周病は細菌が歯ぐきの下にある骨まで進行してしまっている状態です。そうなると細菌が骨を溶かして歯がぐらぐらになってしまったり、歯ぐきから膿が出てきたり、歯が抜けてしまったりします。

<h3>全身的な原因があるもの</h3>
歯ぐきの出血の原因で多いのは上で説明した歯肉炎、歯周病ですが、それ以外にもさまざまな原因が考えられます。例えば出血しやすい病気が隠れていたり、血がサラサラになる薬を飲んでいたりなどです。また、ホルモンバランスの乱れで歯ぐきから出血しやすくなることもあります。
歯ぎしりや食いしばりによる大きな力が歯ぐきにかかり、歯に炎症を起こしている状態も考えられます。強すぎる力でブラッシングをしている場合も、歯ブラシが歯ぐきを傷つけて出血している場合があります。

歯ぐきの出血の裏に重大な病気が隠れていることもあるので、かかりつけの歯科医院で定期的に検査してもらい、出血の原因を調べてもらい、変化をみてもらうことが大切です。

<h2>出血してしまったら</h2>
歯ぐきから出血してしまっても、歯磨きは止めずに、毛の柔らかい歯ブラシを使って歯を磨くようにしましょう。歯磨き粉は市販のもので構いませんので、低刺激のものを使いましょう。

<h3>かかりつけのクリニックに行く</h3>
まず、歯ぐきからの出血の原因が何かを調べるためにかかりつけの歯科医院を受診しましょう。かかりつけがない患者様もこれを機にかかりつけ歯科医院を持つのも良いでしょう。歯ぐきからの出血の原因は歯肉炎や歯周炎であることが多いですが、全身疾患が隠れていることもあります。また、歯肉炎、歯周病の治療も時間がかかりますので、歯科医院で応急処置をしてもらい、根本的な治療をなるべく早くから始めていきましょう。

<h3>セルフケアをしっかりする</h3>
歯ぐきからの出血があったときに最も重要になるのがセルフケアです。当医院では歯科衛生士が患者様ひとりひとりの生活習慣に合わせたセルフケアのポイントや、歯並びに合わせたおすすめの歯ブラシ、症状に合わせた歯磨き粉などご提案できますので、ぜひ当院のスタッフにご相談ください。

また歯磨きのセルフケアだけでなく、日常的な生活習慣も歯周病に大きく影響していることが明らかになっています。体の免疫が落ちてしまうと、歯周病の細菌が活発に働き、悪化してしまうので、過度な飲酒や睡眠不足、食生活にも気をつけるようにしてください。また、喫煙は歯ぐきへの血流を妨げてしまい、歯周病のリスクが非常に高くなってしまうため、歯ぐきから出血がある場合は禁煙するようにしましょう。

<h3>定期的なメンテナンス</h3>
定期的なメンテナンスでは、セルフケアでは除去することができない歯垢や歯石の除去をおこないます。特に歯石は毎日のブラッシングでは除去することができないので、専用の器具を使います。

定期的なメンテナンスでは、自分では普段磨くことができない細かい部分までクリーニングしていきます。歯周病の予防、治療において最も重要なのは毎日のセルフケアですが、セルフケアにも限界がありますので、定期的なチェックと専門的なメンテナンスは欠かさないようにしてください。メンテナンスの頻度は患者様のその時の病状によって異なりますので、月1回〜半年に1回まで、さまざまです。

<h2>まとめ</h2>
歯ぐきからの出血は、歯周病の可能性が高いです。また歯周病だけでなく、全身的な疾患が隠れているかもしれません。
一方で歯周病は予防することも可能ですし、早期発見早期治療がとても大切です。
歯ぐきの出血がみられた場合はそのままにせず、早めに歯科医院を受診しましょう。

 

投稿者: 柏木歯科医院

2023.09.20更新


【内容】
先日、女性アイドルの方の復活コンサートがテレビで報道されていました。口腔癌(舌癌)を公表し、舌の半分以上の切除をされています。その後、治療やリハビリを頑張られ、今回のコンサートにのぞまれました。コンサートは多くのファンに感動を与え、「オープニングからエンディングまで皆、涙が止まらない程だった。」そうです。
今回の報道の前後から、口腔癌について、お話を頂くことが多くなりました。口腔癌はみて触れて確認できることが多く、早期診断・早期治療が可能です。そのため口腔癌のリスクファクターを知り、予防に努めることがとても大切です。その理由について、かなり詳しく、最新のお話をさせて頂きます。是非、ご参考にして頂ければと思います。

目次
・口腔癌とは
口腔癌の初期症状
口腔癌の診断
口腔癌の治療
・口腔癌のリスクファクター
・口腔癌の予防方法
・まとめ

<h2>口腔癌とは</h2>
口腔癌とは、お口の中の粘膜・骨・唾液腺などの悪性腫瘍のことです。口腔癌には、舌癌、歯肉癌、口底癌、頬粘膜癌などがあります。舌癌が最も多く、全体の6割程になります 。
<h3>口腔癌の初期症状について</h3>
口腔癌は、ちょっとした変化でもすぐ分かるお口の癌です。初期の状態では自覚症状がないことが多いです。よくみると下記のような症状が出ています。
1. しこりや、白色や赤色の斑点が出来ている。
2. 口内炎や小さな傷が治りにくい。
3. 鈍い痛みやしびれ感がずっとある。
4. 食べたり飲んだりする際に苦しかったり不快感が残る。
5. 耳の付近が痛かったり喉に不快感が残る。首のリンパ節が腫れる。
6. 体重の減少が著しい。
1.~6.の症状が2週間以上続き、他の科で改善しない時は歯科医院を受診して下さい。

<h3>口腔癌の診断</h3>
診断は、まず、問診、お口の視診や触診、レントゲン検査を行います。ついでに疑わしい組織を採取し顕微鏡で調べます。

<h3>口腔癌の治療</h3>
口腔癌の治療は、手術療法・放射線療法・化学療法です。手術療法は、腫瘍やリンパ節の切除をする方法です。放射線療法は、放射線を癌細胞にあてて殺す方法です。化学療法は、抗癌剤という薬剤を注射や飲み薬で投与する方法です。化学療法は、手術療法・放射線療法と併用され、増殖や転移を抑え、手術療法・放射線療法の効果を高めます。

<h2>口腔癌のリスクファクター</h2>
1. たばこ
たばこに含まれる化学物質は、口腔の粘膜の癌の原因になります。たばこを吸うことに伴う熱や乾燥も原因になります。たばこを吸う人は吸わない人よりかなり口腔癌になりやすいです。
2. お酒
お酒に含まれるアルコールそれ自体に発癌性はないです。アルコールが消化された時に出来るアセトアルデヒドが口腔癌の原因になります。アセトアルデヒドは、口腔粘膜のDNAを損傷させたり、細胞分裂を阻害します。そのため、口腔粘膜の癌化を進めます。更に、アルコールは口腔粘膜の防御機能を低下させるので、たばこや食品の発癌物質が口腔粘膜に入りやすくなってしまいます。更に、アルコールは免疫の働きを弱めるので、癌細胞の排除を妨げてしまいます。お酒の種類・濃度・量によってもリスクの大きさは変わります。アルコール濃度が高く、量が多ければ多い程リスクは大きくなります。アルコール濃度の高い日本酒などは、リスクが大きいです。人によってはアルコールを分解する能力が低い方がいます。飲酒するとすぐ顔に出て顔が赤くなったり、少量でも吐き気・動悸などの症状が出る方がいます。このような方は、アセトアルデヒドが体に長く残るので、口腔癌のリスクは大きくなります。
3. 物理的な刺激
虫歯や、尖った歯、合わない被せ物や入れ歯などで、口腔粘膜が刺激されると、口内炎・前癌病変を引き起こします。口腔癌になる可能性が高まります。
4. 栄養不良
野菜・果物からとれるビタミンなど栄養が足らなくなると、口腔粘膜の抵抗力が下がり、癌に進行しやすくなります。
5. ウイルス感染
ウイルス感染も、口腔癌のリスクファクターとしてあげられます。
6. 年齢
年齢もリスクファクターになります。口腔癌は50歳以上の方に多く見られます。加齢により口腔粘膜や免疫に衰えが出てきます。たばこやお酒の生活習慣の蓄積もみられることがあります。ご高齢の方は口腔癌に気づきにくいことがあります。早期に発見できず治療が難しくなることがあります。
<h2>口腔癌の予防方法</h2>
1. 上記のようにたばこやお酒は控えめにされるといいです。
2. 食事内容のバランスを十分考慮し、免疫力を高め癌細胞の増殖を抑えましょう。
3. 歯磨きやうがいでお口の清潔を保ち、ウィルス感染や口内炎等の炎症を予防しましょう。歯が抜けたり欠けたりして、お口に刺激物がある場合、早めに歯科医院で治療しましょう。
4. 自分で気づきにくい場合もあるので、定期的に歯科医院での検診に行きましょう。早期に発見できれば口腔癌の治癒率は、かなり高くなります。お口の中に違和感・しこり、色の変化がある場合は、早めに歯科医院を受診して下さい。

<h2>まとめ</h2>
口腔癌の早期発見で、毎日歯磨きしながら自分でお口の中を確認することはとても重要です。鏡の前で自分で確認するときは、明るい光の下で、入れ歯があれば必ず外して下さい。口唇・歯茎・頬・舌に、しこりや、白や赤の斑点、しびれなどがないか確認して下さい。気になる症状があれば、早めに歯科医院で相談して下さい。
今回は、「口腔癌のリスクファクターと予防方法」について書かせて頂きました

投稿者: 柏木歯科医院

2023.09.02更新




【内容】
<h2>口臭の原因の解説</h2>
<h3>・口腔内の細菌が原因である場合の解説</h3>
口臭は口の中から悪臭が生じる病気です。原因として最も多いのが、口の中の細菌に由来していることです。その多くは、歯周病菌が関与しています。歯周病の進行した人は、歯茎に多くの細菌が存在し、この細菌が食べカスを栄養源として口臭の原因となる腐敗臭のある臭いを発生させます。また、それ以外にも、舌苔と言われるものもあります。舌苔とは舌の表面に付着する汚れです。多くの場合には、食事や会話の時の舌の運動と唾液により舌の表面の汚れは洗い流され舌苔が大量に発生することはありません。しかし、唾液の量が減少したり、口の中をあまり使わなかったりすると舌苔が大量に発生し、悪臭の原因となります。
また、義歯に付着した汚れをそのままにしておくと、細菌が腐敗臭を放ち、悪臭が生じます。

<h3>・食生活が原因である場合の解説</h3>
ニンニクや玉ねぎ、にら、コーヒー、アルコールを摂取した場合には、口臭が生じます。これらは食べ物に由来した口臭で、食べた直後から発生しますが、体内に吸収された後に、肺を通して口から臭いが排出され口臭が発生する場合もあります。また、タバコでも口臭が発生します。

<h3>・疾患や薬剤が原因である場合の解説</h3>
口腔内の悪性腫瘍や感染がある場合にも、口臭が発生します。悪性腫瘍の場合には、壊死した組織が腐敗することで、また感染の場合には細菌の貯留した膿から悪臭が生じます。
また、口呼吸の場合には口腔内が乾燥した状態になるため、自浄作用が働かず口臭が生じやすくなります。
また、口の中に原因がなくても口臭が発生する場合があります。それは、糖尿病や肝疾患といった病気が原因です。他にも、「シェーグレン症候群」という疾患や降圧剤などの薬剤でも唾液の分泌量が減少し、結果的に口腔内の乾燥が生じることがあります。これも口呼吸と同様、口臭の原因となることがあります。
また、実際には口臭がないにも関わらず、口臭があると思い込み悩んでいる方もいます。

<h2>口臭の対策方法の解説</h2>
<h3>・口腔内の細菌を減らす方法の解説</h3>
口腔内の細菌を減らすもっとも効果的な方法はプラークコントロールです。適切な歯磨きをすることで、歯垢を物理的に除去することが口臭の予防に有効です。ただし、歯ブラシだけではなく、歯間ブラシやデンタルフロスなどの補助器具を併用することが大切です。

<h3>・食生活の改善による対策方法の解説</h3>
食習慣や嗜好品の見直しが効果的です。特に口臭の原因となりやすいアルコールやタバコなどは、節度を持って嗜むことが大切です。また、アルコールやタバコを摂取した後も、可能ならうがいや歯磨きをしましょう。
また、間食が多い場合も、その分口の中に歯垢が溜まりやすいため、口臭が発生しやすい状態です。1日3食を守り、なるべく間食は控えましょう。

<h3>・疾患や薬剤による口臭の対策方法の解説</h3>
糖尿病や肝疾患が原因で発生する口臭の場合には、当然その疾患の治療が優先です。糖尿病や肝疾患は長期的な治療が必要なため、口臭もすぐに改善はしません。ただし、諦めずに継続して治療を行いましょう。
また、口腔内に悪性腫瘍や感染がないかどうかは歯科医師の診察を受けるといいでしょう。
シェーグレン症候群や薬剤性の口渇の場合には、投薬治療や使用中の薬剤の変更を考慮しますが、薬剤の変更が困難な場合もあります。その場合には、頻回の水分摂取や人工唾液の使用という選択肢があります。

<h2>定期的な口腔ケアの重要性と予防方法の解説</h2>
<h3>・定期的な歯磨きやうがい、舌のブラッシングなどの口腔ケアの必要性の解説</h3>
不衛生な口の中の環境が、口臭の最大の原因です。そのため、口臭を予防するためには口の中を清潔に保つためのケアが必要になります。口腔ケアは、歯磨きで歯垢を除去したり、舌ブラシを用いて舌表面の汚れを落としたりすることです。口腔ケアを継続することで、清潔な口を維持することができ、口臭を予防することができます。

<h3>・歯科医院での定期的なクリーニングや検診による予防方法の解説</h3>
歯科医院での定期的な検診では、う蝕や歯周病の診査を行います。もしう蝕や歯周病があれば、口臭の原因の可能性があるので治療をします。また、歯科医院でのクリーニングでは、普段の歯磨きでは取れない部分の歯垢や歯石を除去します。普段磨くことができない歯垢や歯石から発生する口臭の場合、歯科医院でのクリーニングで口臭を軽減、予防することが可能です。

<h3>・健康的なライフスタイルやストレスの解消による予防方法の解説</h3>
その他にも、ストレスが口臭の原因と言われています。ストレスを感じることで唾液量が減少し、結果として口臭が発生します。ストレスを軽減するためにも、十分な睡眠と栄養を取り、規則正しい生活を意識しましょう。
また、口呼吸も口臭の原因とされています。日常的に鼻詰まりがある人は、耳鼻科を受診し相談してみてはいかがでしょうか。

<h2>まとめ</h2>
口臭の原因と対策について紹介しました。口臭の原因は複数あるため、口臭が気になっていた人や、人から指摘されたことがある人は、ぜひ一度歯科医院に行き、相談してみてはいかがでしょうか。

投稿者: 柏木歯科医院

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