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2023.10.28更新





今回のテーマは歯磨きをすると出血するのはなぜ?についてです。


みなさんは、歯磨きをするときに出血することはありますか?
しばしば耳にするように、歯磨きをしたときに出るのは悪い血なので、出し切るように歯磨きをしていきましょう!という話がどこかであるかもしれません。

今回は、その真意となぜそのように言われるようになったかについて説明していきたいと思います。

歯磨きをする際に出血する原因はいくつかあるので、順に紹介しましょう。

目次
・最も多い出血原因は歯ブラシと磨き方にあり
歯ブラシで出血する事例
対処法
歯ブラシの適正な使用と定期的な検査を
・歯ブラシ以外の要因
歯由来の腫れやできもの
糖尿病などの全身疾患

<h2> 最も多い出血原因は歯ブラシと磨き方にあり</h2>
まず、歯みがきについてですが、歯ブラシを正しく使えているでしょうか?
<h3> 事例を紹介</h3>
「歯ブラシが原因」の場合について、3つの事例からお話していきます。

1.歯肉炎にかかっている:歯肉が腫れたり赤くなったりすることがあり、それを知らずに歯磨きでそこをゴシゴシ刺激してしまうことで出血が起こります。
2.硬い歯ブラシによる過剰な力加減:利き腕で歯磨きをする際に力を入れすぎたり、ブラシの硬さが合わなかったりすると歯肉を傷つけ、出血が起こります。
3.歯ブラシの使い過ぎ:歯ブラシを往復運動で使用したり、ブラシの毛先が緩んでいたりすると歯肉を傷つけ、出血が起こります。

<h3>対処方法 </h3>
対処方法としては以下のようなことがあります。
1.歯肉炎の改善
歯ブラシや歯間ブラシ、うがい薬、または歯科医院でのクリーニングなどで炎症を抑え、症状の改善を図ることが大切です。
2.歯磨きの力加減の調整
歯ブラシの毛先を軽く当て、歯肉の表面を優しく磨くように心がけましょう。また、ブラシの硬さも適切なものを選びます。
3.歯ブラシの選び方
一人一人のお口の形や環境にあった歯ブラシがあります。毛の硬さや柔らかさ、毛束の多さ、柄の長さだったり手が不自由な人向けの持ち手の太い歯ブラシなどがあります。歯科医院で歯科医師や歯科衛生士さんに、自分にあった歯ブラシを相談して一緒に選んでもらいましょう。


<h3>歯ブラシの適正使用と定期的な検査を</h3>
正しい歯磨き方法を守りつつ、歯ブラシを使用する回数や期間を適切なものに調整しましょう。歯ブラシは毛先が開いてしまうと交換の時期のお知らせです。お家にある歯ブラシ...見てみるとお祭りのボンボンのように毛が開いてしまっていませんか?歯みがきの頻度については個人差がありますが、一般的には、1日2〜3回、朝起きたときと夜寝る前、食後での歯みがきが推奨されています。 また、出血が頻繁に起こる場合は、歯科医師に相談することが望ましいです。

<h2>歯ブラシ以外の要因</h2>
正しい歯ブラシができたら、次は単純な歯ブラシ以外での出血について探りたいと思います。
こちらに当てはまる方は、深刻度が高まります。原因は大きく2種類に分かれます。
それは歯由来の原因に加え、一見すると歯に関係なさそうな疾患が原因となるケースに分別されます。


<h3>歯由来のもの</h3>
これは主に歯の周りの衛生状態、すなわち歯周ポケットなどに長い間溜まった汚れが挙げられます。


代表的な例としては「歯周病」があります。
歯周病、かつては歯槽膿漏などと呼ばれていましたが、歯と歯ぐきの境目に歯周病の菌がたまり、その汚れによって歯ぐきが腫れ、歯を支える骨が溶けたり炎症によって出血をしてしまうことが原因です。あまりに汚れが溜まってしまっていると、汚れや菌が歯ぐきの内側に入り込み骨を溶かし、歯がグラグラしてしまいます。強い口臭が気になる場合も疑わしいです。

年配の方に多いこの症状を治すためには、歯科医院での歯周病の治療と的確なセルフケアが一番大事になってきます。この場合はまず先に歯科医院で歯周病や根の治療、抜歯を行いましょう。


歯周病の他にも該当する場合がこちら。
例えば、親知らずの周囲が炎症を起こしていると、周りの歯ぐきが腫れて触ると痛みが出ます。これを「智歯周囲炎」と呼びます。そしてそこを歯磨きすると出血する事があります。
できものの代表的な例は口の中にできるイボや偏平苔癬とよばれる口の中に生える苔だったり、場合によっては悪性腫瘍、いわゆる癌などが挙げられます。

このようなできものは口の中で膨れ上がったりすると間違えて咬んでしまったり、表面がデコボコしているために歯磨きをすると毛やブラシでつついたり引っ掻いてしまい出血する事があります。

ただしこのようなできものは口内炎と判別がしづらく、数日しても治らないな、と思った場合にはすぐに歯科医院などの専門機関で相談していただくことをオススメしています。

<h3>糖尿病などの全身疾患</h3>
対して、疾患などの体の内側が原因のものについてはどうでしょうか。
代表的な例としては、いわゆる「全身疾患」があげられます。
糖尿病のほか、血液の中に血小板と呼ばれる、怪我をしたときなどにかさぶたの元となるような成分が少ないといった病気のある方は歯ぐきから自然に、あるいは歯磨きで出血することがあります。またこのようなケースでは自然には治りも悪いです。

少しでも、おかしいな?と思ったらまずはお近くのクリニックなどで検診をうけてみましょう。特に体の健康診断などご無沙汰な方は、一緒に尿検査や血液検査などを受診されることをオススメします。 歯科医院まで出血が気になってこられる患者さんの中にも、稀に歯の治療の前に一般クリニックでの検査をご紹介する場合もございます。


<h2>まとめ</h2>
このように歯磨きをする際に出血する原因について、様々な事例をご紹介しました。
・出血される方の多くの場合、まず歯ブラシと磨き方を見直す必要があります。これをきっかけに歯医者さんでクリーニングを受けてみましょう。
・腫れやできものがある場合はセルフケアに限界があるため、一度診療がオススメ
・全身疾患が原因の場合もあり

なにかおかしいな?という事があったときの為に予防と早期発見・早期治療が一番です。
そのためには自己判断に頼らず、専門家の目を通してみるのが一番ですので、1年に1回以上は定期的に歯医者さんに通い、お口の中をチェックしてもらってはいかがですか?

投稿者: 柏木歯科医院

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