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2023.08.04更新


<h2>おやつで、栄養を補う</h2>
私達は毎日3回の食事を摂っています。それだけでは体に必要な栄養素を十分に摂れているとは限りません。そこで役立つのがおやつです。おやつは、食事では不足しがちな栄養素を補う為に摂ります。しかし、おやつは必ずしも毎日食べる必要はありません。食事の時間や量に影響しないように注意する必要があります。
では、どのようなおやつをどれくらい食べたらよいのでしょうか。一般的に言われている目安は、1日のエネルギー摂取量の10%程度(約200kcal)です。それ以上摂ってしまうと、食事が疎かになってしまったり、エネルギー摂取量が多くなり過ぎたりする可能性があります。また、おやつの質も重要です。食事で不足しがちなタンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などを含むものを選ぶことがお勧めです。例えば、乳製品、卵、大豆製品、果物、野菜などが良いでしょう。これらの食品は、体を作るタンパク質や、免疫力を高めるビタミン、骨や歯を丈夫にするミネラル、便秘を防ぐ食物繊維などを豊富に含んでいます。
おやつは食事に比べて美味しさを重視してしまいがちですが、量と質を考えて上手に活用することで、バランスのとれた食生活が可能になります。また、適度な運動や水分補給も忘れずに行うことが大切です。おやつは栄養を補う食事のひとつとして、健康的な生活の一部として楽しみましょう。

<h2>むし歯の始まり(脱灰)、再石灰化</h2>
むし歯の始まりとは、歯の表面にあるエナメル質が溶け始める事です。これを脱灰といいます。脱灰の原因は、食べ物や飲み物に含まれる糖分を口の中のむし歯菌が酸に変える事です。酸はエナメル質を構成するカルシウムやリン酸を溶かしてしまいます。この状態が続くと、エナメル質に穴が開いてむし歯になってしまいます。
しかし、脱灰したエナメル質は、自然に修復する事が出来ます。これを再石灰化といいます。再石灰化とは、唾液に含まれるカルシウムやリン酸がエナメル質に戻って固まる事です。唾液は、口の中の酸を中和して歯を守る働きもします。再石灰化は食後1時間程で起こります。進行したむし歯は自然治癒しません。再石灰化により初期のむし歯は修復する効果があります。再石灰化を促進するためには、毎食後に歯磨きをしてプラークを除去したり、カルシウムやタンパク質を含む食べ物を摂ったりすることが有効です。また、定期的に歯科医院でフッ素コーティングやクリーニングを受けることもお勧めです。


<h2>おやつの食べ方</h2>
<h3>時間と量を決める</h3>
おやつを食べるときには、時間・量を決めることが大切です。おやつは食事の補助として、栄養バランスやエネルギー補給に役立つからです。おやつを食べる時間は、昼食と夕食の間、午後3時頃が理想的です。この時間は、食事と食事の間隔が4~5時間になり、おなかが減って来る時です。午後3時頃は体内時計のコントロールが良く、脂肪として溜め込みにくい時間帯でもあります。
おやつの量は、1日に必要な総エネルギーの約10%位が目安です。一般的に間食のカロリーは約200kcal程度が適切と言われています。おやつの量を決めるときには、市販のお菓子の栄養成分表示を参考にしましょう。

<h3>飲料は甘くないものに</h3>
おやつの飲料は甘くないものにすることが大切です。お勧めは、果物ジュースです。果物ジュースはビタミンや食物繊維などの栄養素が豊富で、風味も良いです。市販の果物ジュースは砂糖が多く含まれているので、手作りするか無糖のものを選びましょう。またお茶もお勧めです。お茶はカフェインやポリフェノールなどの成分が含まれており、リラックス効果や抗酸化効果があります。お茶は種類も豊富で、緑茶や紅茶、ハーブティーなどがあります。お茶は無糖で飲むのがお勧めですが、少量のはちみつやレモンを入れることもあります。

<h3>食後は歯磨きを</h3>
おやつの後に歯磨きをすることの重要性は、以下の3つが挙げられます。
①むし歯の予防。
おやつに含まれる砂糖は、口の中の細菌を分解して酸を作ります。この酸が歯を溶かしてむし歯になります。おやつの後に歯磨きをすることで、酸の作用を抑えてむし歯を予防できます。
②歯垢の除去。
おやつは、歯と歯茎の間や歯の溝等に残りやすく、細菌が増殖して歯垢になります。歯垢はむし歯だけでなく、歯周病の原因にもなります。おやつの後に歯磨きをする事で、歯垢を除去して口内を清潔に保てます。
③口臭の防止。
おやつに含まれる乳製品などは、口臭の原因となる物質を作り出します。おやつの後に歯磨きをすることで、口臭を防止できます。

 


<h2>むし歯になりやすいお菓子</h2>
砂糖量が多いおやつは、むし歯の原因になり易いので、控えめにしましょう。砂糖量が多いおやつの例としては、次のようなものがあります。
ケーキ・パイ・チョコレート・ジャム。これらのおやつは、砂糖量が多く、歯にくっつきやすいので、食べるときは一度に食べて、食べる時間を短くしましょう。長い時間、口の中にある飴やガムも要注意です。

<h2>むし歯になりにくいお菓子</h2>
むし歯になりにくいお菓子は、砂糖が少なく、歯に付着しにくく、口の中に長く残らないものです。例えば、ゼリーやプリンやアイスクリームや果物などが該当します。これらのお菓子は、水分が多くて粘性が低いため、歯にべったりと付着することがありません。また、むし歯になりにくい甘味料としては、糖アルコール類や非糖質性甘味料があります。糖アルコール類は、エリトリトールやマルチトールやキシリトールなどです。非糖質性甘味料は、ステビアやアスパルテームなどです。

<h2>まとめ</h2>
おやつは食事の補助として、栄養バランスやエネルギー補給に役立ちます。また、おやつの時間はコミュニケーションの時間としても有効です。おやつを食べるときには、ここでお話した事を参考にして頂き楽しく頂きましょう。

投稿者: 柏木歯科医院

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